日本のアイドル・中島裕翔 彼にとって「#マンホール」は「俳優としての成長を魅せるチャンス」だという-ベルリナーレ・スペシャル

本ページはこちらの記事の個人和訳です。

variety.com

 

原文の意図などを完全には汲み取れていないことをご承知置きください。

 

日本のアイドル・中島裕翔 彼にとって「#マンホール」は「俳優としての成長を魅せるチャンス」だという-ベルリナーレ・スペシャ

 

ベルリン国際映画祭のベルリナーレ・スペシャル部門は、メインの競争部門や映画祭のサイドバー*1には芸術性が届かないものの、鋭敏さを持ち合わせている作品を紹介する場である。また、英語以外の言語の映画を紹介することで、「自国市場で人気を博しているが、海外の中核市場ではあまり知られていない」パフォーマーにとって、1つの跳躍台ともなっている。

*1 勉強不足ですが、ベルリン国際映画祭はメインのコンテストのような部門(=Competition)、それ以外の部門(=Sidebar: Panorama, Homageなど)から構成されていて、ベルリナーレ・スペシャル部門はその名の通り特別な枠のようです

日本の中島裕翔はこの説明に完璧にフィットする。彼は2つのキャリアを持っている:男性アイドルグループHey!Say!JUMPの一員として、また、10年以上俳優として。俳優としての彼の経歴には、アメリカのヒットシリーズ「Suits」の日本リメイク版のマイク・ロス役が含まれている。彼がアイドルとして、熱狂的で若い人々に支持される立場にいるということは、「演じる役を慎重に選ばないとならないということ」を、”本来は”意味する。

だが中島裕翔は、「#マンホール」(主演が映画を丸ごと牽引しなければならず、かつ彼のイメージと反するネガティブな感情を露わにしなくてはならない)の主役を演じるチャンスに飛びついたとVariety誌に話した。

 

「何故『#マンホール』に出演することを決めたのですか。」

15年の間、若い男性を演じた期間を経て、とても暗い感情を持ったネガティブなキャラクターを演じたいと思いました。私はこの作品に関するお話を、まず最初にプロデューサーから伺い、台本を読んだ時には非常に圧倒されました。「#マンホール」というタイトルが全てを語っています。基本的に狭い空間でのワンシチュエーションで、難しい挑戦になることはわかっていましたが、だからこそ挑戦する価値がありました。

 

「あなたのキャラクターは映画のほぼ全てのシーンに登場していて、飛びぬけて重要な人物ですよね。普段たくさんの映画に出演している訳ではない人にとって、かなりの跳躍だと思うのですが、これほどまでに内容の重い役に対して、どのように準備しましたか。」

実はテレビドラマの撮影で忙しかったため、この映画の役のための準備期間は理想よりも短いものでした。なので、マンホールに落ちる前後の主人公の感情や、彼の日常と、その後に起こる出来事の対比に注目し、とにかく集中しました。

この映画は、私たちが日常生活で経験しないようにしているネガティブな感情を非常にたくさん表現していて、これが思ったより難しく感じました。この物語はマンホールの狭い空間で繰り広げられるため、暗く、[もう一度ストーリーを説明する]、限られた時間枠で進みます。普段、このような作品は観ませんし、日本で作られているのをそれほど見かけることもありません。*2

*2 原文は"I don't usually watch this kind of movie and I don't see many like it being made in Japan"です 「【私は】このような映画は普段観ない+このような作品が【日本で】作られているのも見ない」とも、「【日本では】普段、このような作品は観ない+このような作品が【日本で】作られているのも見ない」とも捉えられる気がします 英語的には前者の方がしっくりくるのですが、裕翔くんのこれまでのインタビューを見る限り「ご本人がこういう映画をあまり観ない」というのは違う気もする......曖昧ですみません......

 

「あなたは2004年にジャニーズ事務所に入所し、2008年にデビューしたのですね。お芝居があなたにとって大事だと判断したのは、いつなのですか?」

実は10歳か11歳の時からたくさんの役を演じてきましたが、まだ学生だったこともあり、その中でどうするのかということをそれほど考えていませんでした。ですが、「理想の息子」[日本テレビ系][2012より]に出演した時にガラッと変わりました。のちに「Suits」で賢い偽装弁護士役を演じたときには、[役を演じ切るために]原作シリーズのすべてのエピソードを視聴するようにしました。

 

「演技と歌唱の双方に適応することはできているのですか?」

演技と歌唱はかなり違いますが、お互いがうまくバランスを取っています。ステージでの私の役割は、ファンの前で輝くことです。それに対して「#マンホール」のようなお芝居の役では、より感情の芯の部分に集中しなくてはなりません。*3

*3 原文は"I have to focus much closer to home" 自分のパーソナルな感情に関連付けて、みたいなイメージだと思います 理解が浅くてすみません

 

「音楽活動では若いファンに非常に特化していると思いますが*4、これから年を重ねるにつれて、演技のお仕事はもっと増やしていくのですか?」

そうですね。それでも両方をやっていたいです。ですが、音楽活動を同じくらい充実させつつも、より規模の大きい役を是非やってみたいです。今準備している、次の役柄についてはまだお話しすることはできませんが、「ジョーカー」のような役やサイコパスなどを演じてみたいです。

*4 原文は"With music so focused on young fans, is acting something that you will do more of as you get older" 「音楽活動が若いファン向けに特化していること」、それに対して「今後年を重ねることで演技仕事をもっとするようになるのか?」ということを指していると思いますが、上手く訳せないです 現地記者と日本人ではアイドルの印象も違う気がします

 

「そのような役によって、音楽活動のファンに影響を与えてしまう心配はありませんか?」

「#マンホール」の主人公のような役を経験した今、もっといろんな役に挑戦したいです。自分のいろいろな面を自分のファンに見せられるように、なんでもできるということを見せるために。

 

「この映画とともにベルリンに出向くにあたって、何か楽しみなことはありますか?

観客の多様な反応を体感するのが楽しみです。ヨーロッパでは、日本の音楽シーンへの馴染みが無かったり、私がアイドルだということを知らなかったりすると思います。代わりに私のことを、このネガティブで暗い役柄を通してみることになるでしょう。とても楽しみです。